東の白檀 西の薔薇

頭痛持ちによる記憶と香りのむすびつき

ゲラン ドゥーブルヴァニーユ:甘やかされの記憶

伊勢丹新宿店で毎年行われる香りの祭典(この言葉を使うのはちょっと恥ずかしい)サロンドパルファンにここ数年毎年行っている。

そんな折、
2018年のサロンドパルファンにて

ゲランのラールエラマティエールシリーズ
通常75ml 32000+税 

のところなんと!

特別価格20ml 10000円くらいで買えるよ!!(正確な価格失念、確かお釣りがくる)

伊勢丹からDMが来たので予約受付当日に予約電話を入れて手に入れたのが
ゲラン ラールエラマティエール ドゥーブルヴァニーユでした。

その年、サロンドパルファン開催初日か次の日に行ったんだけど、ドゥーブルヴァニーユはすぐ売り切れていた気がする。すごい人気だった。
それもあって現在は新宿伊勢丹では20mlサイズ(ドロップ)が定番品に。

ありがたい🥺
ありがとうゲラン、ありがとう伊勢丹🥺🥺🥺

ドゥーブルヴァニーユの香調は
公式サイト(https://www.guerlain.com/jp/ja-jp/p/spiritueuse-double-vanille-eau-de-parfum-P017648.html)によると、


ウッディ オリエンタル
活気と意外性にあふれた、深みのある香り。
トップ:ピンクペッパー、ベルガモットフランキンセンス
ハート:ブルガリアンローズ、ジャスミンコモロ諸島のイランイラン
ベース:バニラ、ベンゾイン、ラム


とのことで、もうだれが見てもバニラ好きグルマン好きにはたまらない。

あとウッディオリエンタルってことで、ウッディスキンにも相性ぴったり!


人によっては甘さがあまり出ない、カッコイイ系のバニラになるようだけど、
私がつけると、脳内で高齢の白人男性が、膝に乗せた孫に向かって

"私のおじいさんがくれた初めてのキャンディ……

(中略)

今では私がおじいさん、孫にあげるのはもちろんヴェルタ(中略)

なぜならまた、彼もまた特別な存在だからです。(ここで男児が微笑む)"


と語りかける。それほどに甘い。

普段香水は服を切る前に空中にシュッとやってくぐるつけ方をするんだけど、
肌につけるとヴェ…のキャンディくらい甘くなってしまうので、控えめにしたいときはインナーか、服を着てからシュッとやってくぐる。

そうすると、少しドライな香り方をする気がする。
湿度が極端に低い季節につけると、カッコイイ系に香ることもある。

(以下印象)
白シャツ、明るめのデニム、黒いハイヒール、胸元にゴールドの細いチェーン、耳元に大ぶりのイヤリング、外巻きにした長めのワンレンの前髪……あまり着飾ることに興味はないケド、まあ、バッグと靴くらいかな?拘ってるのは……とか言い出しそうな、作画:安野モヨコの都会のキャリアウーマン。そんなウーマンが立ち現れることもある。

でも基本的に私の肌では高齢の白人男性が孫に語りかけるので、安野モヨコ安野モヨコでも、ロンパースちゃんと監督クンに近い……。


あまりに落ち着くバニラの香り………甘い香りは人を選ぶので、女友達と会うとき以外はもっぱら寝香水にしてる。

それでふと、ベッドの中で思った。

この、バニラにお酒を垂らした、甘やかしの香り………


アッ、これは大学時代、先輩達が買ってくれたハーゲンダッツに先輩達が買ってくれた黒糖梅酒をかけながら、空きコマにサークル室で食べた時の、あの感じだ………
(※1 とても美味しいので夏におすすめ。もしくは真冬にコタツの中で食べるとか)
(※2 学内での飲酒平気だったのか?と思うけど、指導教官とかよく教室でゼミ生達と飲み会してたしNGではないのだろうな!エカッター!(篤四郎さんに君が一番と言ってもらえた時の宇佐美の笑顔))


私は女性が「見初められる」ということに対してとてもおぞましいと思っているし、「愛されファッション」などに対しても「""され""てんじゃねぇ!!!てめぇが主体になれ!!!!」と思うタイプなのだけど、「甘やかされ」に関しては別だ。

甘やかされる……一番素晴らしい受動態だ。

ハリーの従兄弟のダドリー坊ちゃんみたいにならない限り、人は甘やかされた記憶がある方がいい……気がする…なんか自己肯定感の強化とかにつながるんじゃないですか?知らんけど……(適当)

まあとにかく、人のお金で食べる黒糖梅酒がけのハーゲンダッツはうまかった。

人のお金で食べる焼き肉より…美味しい……この年になってくると、人のお金で食べる焼き肉は何某かの見返りを求められることも多いので自分のお金で食べる方が気楽だけど、学生時代に見返りなく与えられるダッツは…美味しいのだ………

私たちの代は本当に甘やかされていた……先輩達ありがとう…よくダッツ買ってくれていたH先輩、元気かな、というか生きてるかな…哲学科の人たちは2、3年の留年は普通、その上で失踪とか多かったから心配だわ……


先輩に限らず、恩師や友達に甘やかしてもらったおかげで今の私がある……カテイがちょっとアレで肉親から褒められたことのない私にとって、ライフラインのようなものだった、かも、しれない(適当)


そんな記憶を呼び覚ますくらい甘やかしてくれるのが、ゲランのドゥーブルヴァニーユ……ドロップ使い切ったら大きいボトル買う、とか言いつついつ使い切るのか。サロンドパルファン2020でまた別のドロップを予約しているのに……へへへ………幸せな在庫………